操体法

2012/03/16

身体内部の微妙な連動練習(操体法)にもよいよ(2.手首の内転と外転)

前回「極め方は動画や下記説明の他にも可能です。自分で工夫してもっとフィットする極め方を編み出してみてください。」と書きましたが、ここで紹介している手首への抵抗:極め方は、ひとりで練習するためのひとつの提案です。
実際に操法を施す場合には、患者さんの姿勢等で動きの方向性や可能性を考慮し、無理のない抵抗のかけ方や位置取りを工夫する必要があります。

ともあれ、この手への抵抗練習は楽しいです。
動画にあるように大きく連動しなくても、手を極めた状態で全身をほとんど動かすことなく、身体内部のみをウネ~っと微妙に動かすことも出来ます。
外からは見えない、身体内部の微妙な連動の練習にもお勧め。(^o^)


1.内転:末端(手)への抵抗 --抵抗の独習

・極め方
片手を反対の手の甲側に乗せるように親指の腹を手首内側に当てます。
その状態で、反対の小指付け根に当たっている小指を手前に引くように、反対の手の甲を水平に内側にねじるようにします。



・動き
極められた手を、水平に外側にねじるように動きはじめます。
抵抗する側の手は、親指を軸にして、小指で手前に引くような抵抗をしながらついていきます。

動きはじめたら全身が協調的に連動するように動いていきましょう。
抵抗する側の力は、手首がちゃんと動いていける程度の強さで抵抗しつつついていきます。
動く側の手首がちゃんと動いていけるように。

ある程度動いたら、ストンと脱力して終わりです。


1.外転:末端(手)への抵抗 --抵抗の独習

・極め方
片手の手の平を上に向けて反対の手の平側から中指を巻き付けるように手首外側に当てます。
その状態で、反対の手首内側に当たっている親指の付け根で押すように、反対の手の甲を水平に外側にねじるようにします。



・動き
極められた手を、水平に内側にねじるように動きはじめます。
抵抗する側の手は、中指を軸にして、親指付け根で押すような抵抗をしながらついていきます。

動きはじめたら全身が協調的に連動するように動いていきましょう。
抵抗する側の力は、手首がちゃんと動いていける程度の強さで抵抗しつつついていきます。
動く側の手首がちゃんと動いていけるように。

ある程度動いたら、ストンと脱力して終わりです。



 

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2012/03/15

操体法の抵抗を独習してみる?(1.手首の底屈と背屈)

というわけで、操体法の抵抗(または補助抵抗)を独習する動画を作ってみました。

自分で自分の動きに抵抗をかけるわけですから、実際の治療場面での患者さんの動きに対する抵抗(力の加減)とはかなり異なります。
とはいえ、自分自身の体の動き、その全身が連動する感触をつかんだり、末端(ここでは手首)を極める練習にはなります。
(末端をしっかりと極めてあげると、動く側は動きのベクトルが明確になって動きやすくなります)

ぼく自身、暇な時にはひとりで手首をいろいろな角度に極めてみたり、全身の連動の感触をうごめきながら確かめたりします。
繰り返していると、患者さんの連動をシミュレーションしやすくなったり、手首以外でも「極める」感触が実感的イメージとして明瞭になってきます。

※極め方は動画や下記説明の他にも可能です。
 自分で工夫してもっとフィットする極め方を編み出してみてください。


1.底屈:末端(手)への抵抗 --抵抗の独習

・極め方
片方の親指と人差し指で、反対の手首を挟むように固定します。
その状態で、小指側の腹のあたりで反対の手の甲を押すようにして、底屈した状態に極めます。

・動き
極められた手を反らすように動きはじめます。
抵抗する側の手は、固定した親指と人差し指を軸にして、小指側の腹で抵抗するようについていきます。

動きはじめたら全身が協調的に連動するように動いていきましょう。
抵抗する側の力は、手首がちゃんと動いていける程度の強さで抵抗しつつついていきます。
手首が反っていかないほど強くしないように。

ある程度動いたら、ストンと脱力して終わりです。


2.背屈:末端(手)への抵抗 --抵抗の独習

・極め方
片方の中指(または人差し指)で、反対の手首の甲側に当てます
その状態で、母指で反対の手の平中央を押すようにして、背屈した状態に極めます。

・動き
極められた手を底屈するように動きはじめます。
抵抗する側の手は、手首甲側に当てた中指(または人差し指)を軸にして、母指の腹で押すように抵抗しながらついていきます。

動きはじめたら全身が協調的に連動するように動いていきましょう。
抵抗する側の力は、手首がちゃんと動いていける程度の強さで抵抗しつつついていきます。
手首が底屈しないほど強くしないように。

ある程度動いたら、ストンと脱力して終わりです。



 

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久しぶりに「操体法実技入門」を更新したよ

先日、とうの昔にその存在を忘れていた(^^ゞ昔仕込んだ「操体法実技入門」のアクセス解析を見たら、意外とアクセス数が多いことにビツクリ。
見てくれている人がいるんだあ。@o@

というわけで、ギャラリーがいるとなると俄然調子に乗っちゃう性格。
さっそく更新しました。オッチョコチョイ

マッサージベッド使用の立位での指もみ動画はふたつアップしてあったのですが。
そういえば、前に友だちに「座ってやる動画も希望」と言われており。
床で施術する際の、静座での指揉み動画も追加。



ついでにページも増やしたりして、ぼちぼちと更新していく予定。

やっぱり見てくれている人がいるのは、うれしいもんですね。(*^^*)

・操体法実技入門
http://homepage3.nifty.com/anma/sotai/sotaitextFset.htm

 

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2012/02/21

DVD「今先生の操体医学2」がリリースされたよ

DVD「今先生の操体医学」シリーズの第二弾が発売されています。

このDVDは仙台操体医学院での授業風景の一部を撮影したものです。
内容は手首の操法、足首の操法、3軸操体、ひとり足首操法など今まで表現しきれなかった操法の細かいテクニックをわかりやすく解説しています。


【内容】
1.手関節の操法 ~前腕の回内回外~ 抵抗のコツ
2.足関節の操体
3.背部のコリを足首の動きで調節
4.膝倒し操法の基本から応用 膝倒しの三軸操体の実際
5.ひとりで操体 足関節の操体
6.足関節の操法の詳細と進化

いかにして気持ちのいい動きへと導くかそのコツを指導

詳細は今先生のサイトで。
今先生の操体医学 2

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2011/09/12

心地よさの共感実験:操体法

人と人とが触れ合っていれば、ある種の感覚的な場が共有されているはず。

マッサージでも、硬い手で触れた場合と、柔らかく包み込むように触れた場合とでは、触れられる感触はまったく違います。
ということは、やや硬めの手で触れて、その手がふにゅんと柔らかくなった場合は?
触れられている体、箇所はどう反応するんでしょう。

面白そう^^

では。
操体法で得意な膝裏のコリを触診し、軽くコリに触れたまま。
操者自身が気持ちよく「ふにゅ~ん」と体を動かして「ストン」と脱力、というのを、やや抑えめに、受け手にあまり動きの影響が出ない程度にやったら。
感覚場を共有しているであろう、受け手のコリも軽減するんじゃないか。
いや、変わるに違いない。

というわけで、プラバさんで実験。
アッサリと膝裏のコリは小さくなりました。
うほほ。(^^)

が、しかし。
プラバさんはぼくのパートナーだったりするし、ぼく同様の感覚オタク(よく言えば繊細な感覚)なので。
特殊例なのかも知れず。

今度、お馴染みの患者さんで検証してみることにしましょう。

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2010/11/24

ゆれの感覚:五行での解説に挫折

今日治療をしながら、ゆれの感覚を五行で説明しようと、指もみをしつつ感覚空間の中で全体や細部を探っていたら。
「何故そんな面倒なもので説明しようとするんだ?」って自分に言われた。(自分に言われた、って変な感じだけど)

う~ん。
ディスプレイの前に座って、指もみの感覚を思い出しながら説明を考えている時には最適だと思ったけど。
実際の感覚空間の中にいると、かなり外したアイデアだったことが判明。

そういえば、「指もみ&按摩デモ動画を作成してみる」でも似たようなことがあったっけ。

>撮影のデモンストレーション中、カメラを意識しつつ感覚に没入するようにしていたにも関わらず。
>実際の治療と比べると、まったく没入していなかったに等しいものだったことが判明。


指もみのゆれで入っていく感覚空間は、相手の人が変わると人によってまったく異なる世界。

・皮膚や皮下組織の硬軟&厚さ:空間(身体外部)への波紋の拡がり
  ├波紋がない~大きく拡がる
  └感覚・感性・視野(思考)の拡がり

・身体内部の硬軟:身体内部のゆれの幅と重さ
  ├硬直~柔軟
  └情感の幅・肉体の軽重感(硬直時は感覚がない場合も)

・ゆれに伴う意識の深度
  └意識の深浅(静けさ&透明さ)の幅

もちろんこれは、あくまでぼくの個人的経験的なとらえ方。
でも、大まかにはこの三つの要素がゆれの感覚世界を構成していると、現時点では感じてます。

でも、他人に説明するには、まだまだβ版なのでした。orz

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2010/11/23

相手と共にゆれ、そのゆれを眺める(参考/五行):操体法・按摩

指もみやゆらしで、いったんゆれはじめたら、後はリラックスして相手のゆれについていきます。
操作的、強制的にゆらすにはある一定の力が必要ですが、相手のゆれに寄り添うようについていく時には、力はほとんど必要ありません。
また、ゆれを意図的にコントロールする必要もありません。

意識は、時々自分自身の身体各部に無駄な緊張がないかどうかチェックする以外は、「ゆれを眺めている」状態にとどまれます。

相手の体とゆれがチューニングしたら、自分自身の体という「場」に働いている感覚を眺めます。

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指もみをしている最中、ぼくは目を閉じているので、たいていの場合、下図のような感じで自分の体やゆれを眺めはじめています。
(感覚の視覚的イメージ)

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体表面のゆれや波紋が主体で、特に身体内外に感覚の流れはありません。
この状態で相手の体のゆれにチューニングしていき、また、自分自身の無駄な力みを抜いていきます。

共振が徐々に深まってくると、ゆれの中にあるエネルギー状態が少し明らかになってきます。

この、身体という場に働く感覚やエネルギーは、東洋医学で用いる概念「五行」を参考にするとわかりやすいと思うので、少しだけ。
(※ここで使っている"エネルギー"という言葉は、"感覚の動き"や"感覚の流れ"、"感覚の方向性"という意味で使っています)

五行の木・火・土・金・水は、春・夏・土用・秋・冬に対応しますから、そのエネルギー状態は感覚的にわかりやすいのではないかと思います。

・春に対応する木は、場の内から外へとエネルギーが動いている状態。
・夏に対応する火は、場からエネルギーが大きく拡がっている状態。
・土用に対応する土は、「場」そのものを現します。
・秋に対応する金は、空間から場にエネルギーが吸収され、収縮していく状態。
・冬に対応する水は、場の内部にエネルギーが集まり胎養している状態。

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土(場)に働いているエネルギーには四つの状態がある、とわかると思います。
ゆれで感じるエネルギーも、この四つを想定しておけばわかりやすいです。

ただ、極端な例は別にして、このエネルギー状態は客観的にハッキリとしたものではなく、多分に漠とした感覚的なものです。
相手の人や相手の体のゆれ、状態を感覚的に理解するための、(時には強力ですが)多くの場合は補助的ものだということにしておきましょう。
「私にはこう感じられた」程度で、この感覚をもって相手の人や体を診断や評価はできません。

また、エネルギー状態がハッキリと五行に当てはまる場合も少なく、ふたつの状態が共存していたり、強さもまとっているムードも様々です。

次回は、いろいろな例、状態を絵で表現してみようかと思っています。


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2010/11/21

指もみ&ゆらし解説動画作成メモ

画像はやっぱりPhotoshopで作った方がよいみたい。
Fireworksで作れる効果は、やはりかなり限界があるし。
Webやブログの素材画像だったら充分過ぎるほどなのですが・・・。

かなり古いPhotoshop7しか持っていませんが、またインストールしなくては。
それに、そもそも限られた機能しか使えてなかったので、また使い方を覚えないと・・・。

ビデオ編集ソフトが読み込める動画にFLASHもあるみたいなので、FLASHで効果の動画やアニメーションを作ってもよかったかも。
次回はそれも試してみましょう。
FLASHも1、2度使っただけなので、こちらも使い方を覚えないと。


解説に加えたいことのメモ

・指もみ中の力の抜き方
  └力を抜く流れで感覚を空間に拡げる

・指もみ中の身体内感覚の流れ、衝動、エネルギーを見守る

・指もみ中の、身体を"場"としたエネルギーの働き方 [参考:五行・木火土金水]
 (大好きな五行を、指もみ解説に使えるとしたら、めちゃ楽しい ^^)

あとは、按摩の解説動画も作りたいけれど・・・。

・・・やる気待ち。

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動画やっと出来た!(^O^)「指もみ&ゆらし解説 Vol.2 コツと感覚:操体法・按摩」

やっと出来ました。ふぅ

Vol.1は、ひとつの動画の無駄な部分をカットするだけの簡単な作業でしたが、Vol.2は編集する素材が多くてちょっと試行錯誤。

もともと流れをちゃんと考えてあったわけではなくて、編集しながら入れたい画像を作ったり、そもそもの編集ソフトの使い方がわからなくてヘルプを読んだり・・・。
たった2分程度の動画を作るのも、慣れないとかなり大変なんですね。

ともあれ、前から解説をアップしたいなと思っていた「指もみ&ゆらし」解説の叩き台が出来ただけもうれしいです。^^

また何か動画を作ろうかな。


・指もみ&ゆらし解説 Vol.2 コツと感覚:操体法・按摩


このあと、動画には入れられなかった補足説明を書くかも。

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2010/11/18

「指もみ&ゆらし解説 Vol.1:操体法・按摩」動画をアップしたよ

元々は操体法からきており按摩でも重宝している「指もみ」&「ゆらし」。
その解説動画を作ってみました。

Vol.1では、そのやり方の解説。
Vol.2では、コツや細部の感覚的な事を解説する予定です。

基本的には「操体法実技入門」の「指もみ」ページの補助的解説として作ってあります。
「操体法実技入門」では座位での「指もみ」を解説していますが、動画は治療ベッドを使用した立位での「指もみ」の解説になっています。
基本的なやり方、触れ方は同じですので、下記ページを参考にしてみて下さい。

・指もみ:操体法実技入門
http://homepage3.nifty.com/anma/sotai/sotaitext3.htm



何故かGoogleアドセンスが挿入されていますが、邪魔。
以前、スズメさん動画のひとつに、Googleさんからアドセンス挿入の打診メールが来たので許可したのですが。
それ以外の動画のどれにもアドセンスは入らないのに、不思議。

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