東亜研究所刊「インドの宗教信仰」復刻版
一年越しの「インドの宗教信仰」復刻版がやっとこさ出版。
長かったw
国会図書館デジタルコレクションの底本画像が、文字が小さい上にかなり不鮮明だったため、タイピングや校正で視力がかなり落ちました。(^^;
またビジョントレーニング体操をしないと・・・。
ところでこの本、とっても面白かったです。
ヒンドゥー教って、綿々と続く伝統的宗教だとばかり思っていたのですが、時代によって次々新たな教派が出来たり、かなり大きなうねりを持つ宗教なのですね。
この辺のあいまいさや定義のしにくさは、なんとなく中国の道教とも似ている感じがします。
宗教運動がイギリス統治からインド独立に向けた社会改革運動と密接なあたり、今回はじめて知りました。
ヒンドゥー各派の歴史のみならず、ブラーフマ・サマージやカビールからグル・ナーナクへの流れ、ラーマクリシュナ、神智学協会の存在なども興味深いです。
・〔復刻版〕「インドの宗教信仰」東亜研究所 1,000円
【目次】
・例言
・序論
・第一篇 印度固有宗教
第一章 印度教
第一節 「印度教」の名稱
第二節 發達史
一、起源 二、婆羅門教の思想 三、婆羅門教の制度 四、革新的思想の勃興と婆羅門教の衰微 五、婆羅門教の復活と印度教の興隆
第三節 現代印度教
一、概況
二、婆羅門教系統
1 ヴィシュヌ派 ヴィシュヌ崇拜の發展
支派(イ)ニンバールカ派 (ロ)マドヴァ派 (ハ)ヴァルラヴァ・アーチャールヤ派 ヴィシュヌスヴァーミン派 (ニ)チャイタニヤ派 (ホ)シュリー・ヴァイシュナヴァ派(ラーマーヌジヤ派) サーターニ派 (ヘ)ラーマーナンダ派 (ト)マラーターのバクタ派 (チ)マンバウ派 (リ)ナラシンハ派
2 シヴァ派 シヴァ崇拜の發展
支派(a)パーシュパタ派 (イ)カーパーリカ派 (ロ)ゴーラクシャナータ派 (ハ)ラセーシュヴァラ派 (b)アーガマ派 (イ) シヴァ・シッダーンタ派 (ロ)タミルのシヴァ派 (ハ)カシュミールのシヴァ派 (ニ)ヴィーラシヴァ派(リンガーヤット派) (c)其他の小分派
3 シャークタ派 性力崇拜の發達 聖典とその内容 分布とその影響
左道派(ヴァーマチャーリン派) 右道派(ダクシナーチャーリン派) 誠信派
4 サウラ派
5 ガーナパティヤ派
6 スマールタ派
三、 革新思想 1 總説 2 各説
(a)カビールとその影響 (イ)カビール派 (ロ)ダードゥー派 (ハ)ラール・ダース派 (ニ)サトナーミン派 (ホ)バーバー・ラール派 (ヘ)サード派 (ト)チャラン・ダース派 (チ)シヴァ・ナーラーヤナ派 (リ)ガリーブ・ダース派 (ヌ)ラーム・サネーハ派 (b)ブラーフマ・サマージ (c)アールヤ・サマージ
第二章 シク教
一、シク教略史 二、シク教の教義と教團 三、シク教の現状
第三章 耆那教
一、耆那教の發達 二、教義 三、聖典 四、教團 五、耆那教の改革運動 六、耆那教の現状
第四章 佛教
一、佛教の變遷 二、佛教の教義 三、現代印度の佛教 四、佛教の復興運動
・第二篇 外來宗教
第一章 ゾロアスター教又はパーシー教
一、概説 二、ゾロアスター教の改革運動 三、ゾロアスター教の現状
第二章 囘教
一、囘教の傳播 二、囘教と印度人 三、教團の變遷 四、印度囘教徒の現勢
第三章 基督教
一、基督教の傳播とその影響 二、基督教の現状
第四章 猶太教
一、印度の猶太教徒 二、猶太教徒の現勢
・第三篇 其他の宗教信仰
第一章 原始部族の宗教
第二章 新興宗教
一、初期の運動 二、ラーマクリシュナ教會 (イ)ラーマクリシュナ・パラマハンサ (ロ)スヴァーミー・ヴィヴェーカーナンダ 三、神智教會 (イ)ブラヴァツキィ夫人とオルコット大佐 (ロ)ベザント夫人とレッドビーター 四、バーラタ・ダルマ・マハーマンダラ 五、全印度潔齋協會
第三章 セイロン島の宗教
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