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2017/03/25

「ラーマクリシュナの生涯とその宗教運動」渡邊照宏著

ふぅ~。
出来た。

国会図書館デジタルコレクションの底本画像が薄くて苦労しました。
中には判読不能な単語が二箇所あったのですが、数日がかりの類推に次ぐ類推の果てようやく判明。
一箇所は、丁度何回目かの校正作業中だった「インドの宗教信仰」のラーマクリシュナの該当部分を読んでいて「??!!」と閃いた単語。
こういう閃く瞬間もまた快感^^

というわけで、「ラーマクリシュナの生涯とその宗教運動」復刻版が目出度く出版となりました。
興味のある方は、是非とも壮絶なラーマクリシュナの生涯と、人類の宝ともいえるそのメッセージを読んでみてください。

Coverthum200

〔復刻版〕ラーマクリシュナの生涯とその宗教運動 800円

ラーマクリシュナは、幼少の頃より時折三昧(サマーディ)に入ることがあったのですが、長年にわたる激しい献身(バクティ)と苦行の末、ついに梵(ブラーフマン)に至ります。

■本書より

かくして、彼の精神を支えていた最後の足場が放棄され、忽ちにして、その精神は、無分別三昧の底なき深みに真っ逆様に沈んで行った。
「宇宙は消滅した。空間それ自体がもはやない。はじめの中は、思想の影が精神の暗い深みの中に浮かんでいた。これらが融け去り、あとには、我の意識の単調な鼓動が残った。次にそれも亦止まった。『実在』の他は何も残らなかった。魂は我の中に失われた。二元論は消去された。言葉を超え、思想を超えて梵に到達した。」

それにしても、インドという国はエソテリック(秘教的)で国全体がミステリースクールみたいな国です。
ラーマクリシュナがサマーディに至るまでに、二人のグルがやって来ます。
最初のグルは、助力が必要な三人の探求者を探す使命を持った人で、その最後の三人目がラーマクリシュナ。
ネット検索したり求人広告を出すことなくw、必要な時に必要なグルが現れる・・・。

確かOSHOには三人のグルが・・・、う~ん、OSHOの場合はグルというよりも見守り役とか友人的なものだったような・・・。
なにはともあれ、インドは不思議で怖ろしい底力を秘めた国です。

その後も修業は続き、イスラム教やキリスト教の深奥を窮めることでも梵(ブラーフマン)に至ることを体験し、すべての宗教の目的は一であると身を持って体現。

ラーマクリシュナの死後、弟子であるヴィヴェーカーナンダが1893年シカゴに於ける宗教会議で行った講演は、現代にこそ響いてほしいメッセージ。

■本書より

基督教徒はヒンドゥーや仏教徒になるべきではない。ヒンドゥーや仏教徒は基督教徒になるべきではない。
併し各人は、他の人々の精神を同化し、しかも、自分の個性を保存し、且つ生長の法則に従って生長しなければならない……
若し宗教会議が世界に対して何か示したことがあるとするならば、それはこういうことである。
即ち、その会議は、聖性、純粋、及び慈悲ということは世界におけるどの教会の専有物でもないこと、及び、何れの組織も、最も高い人格を持つ男女を生じたということを、世界に対して証明したのである。
この証拠があるにもかかわらず、若し誰かが、唯自分の宗教のみが存続し、他の宗教は破滅すると夢想するならば、私はその人を心底から憐れみ、彼にこういう事実を指摘しよう。
それは、たとい彼が抗議しようとも何れの宗教の旗幟(きし)の上にも間もなく『助けよ、闘うな』『同化であって破壊ではない』『調和と平和とであって不和ではない』と書かれるであろうということである。

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2017/03/09

東亜研究所刊「インドの宗教信仰」復刻版

一年越しの「インドの宗教信仰」復刻版がやっとこさ出版。
長かったw

国会図書館デジタルコレクションの底本画像が、文字が小さい上にかなり不鮮明だったため、タイピングや校正で視力がかなり落ちました。(^^;
またビジョントレーニング体操をしないと・・・。

ところでこの本、とっても面白かったです。
ヒンドゥー教って、綿々と続く伝統的宗教だとばかり思っていたのですが、時代によって次々新たな教派が出来たり、かなり大きなうねりを持つ宗教なのですね。
この辺のあいまいさや定義のしにくさは、なんとなく中国の道教とも似ている感じがします。
宗教運動がイギリス統治からインド独立に向けた社会改革運動と密接なあたり、今回はじめて知りました。
ヒンドゥー各派の歴史のみならず、ブラーフマ・サマージやカビールからグル・ナーナクへの流れ、ラーマクリシュナ、神智学協会の存在なども興味深いです。

Coverthum200

〔復刻版〕「インドの宗教信仰」東亜研究所 1,000円

【目次】
・例言
・序論
・第一篇 印度固有宗教
  第一章 印度教
   第一節 「印度教」の名稱
   第二節 發達史
    一、起源 二、婆羅門教の思想 三、婆羅門教の制度 四、革新的思想の勃興と婆羅門教の衰微 五、婆羅門教の復活と印度教の興隆
   第三節 現代印度教
    一、概況
    二、婆羅門教系統
     1 ヴィシュヌ派 ヴィシュヌ崇拜の發展
      支派(イ)ニンバールカ派 (ロ)マドヴァ派 (ハ)ヴァルラヴァ・アーチャールヤ派 ヴィシュヌスヴァーミン派 (ニ)チャイタニヤ派 (ホ)シュリー・ヴァイシュナヴァ派(ラーマーヌジヤ派) サーターニ派 (ヘ)ラーマーナンダ派 (ト)マラーターのバクタ派 (チ)マンバウ派 (リ)ナラシンハ派
     2 シヴァ派 シヴァ崇拜の發展
      支派(a)パーシュパタ派 (イ)カーパーリカ派 (ロ)ゴーラクシャナータ派 (ハ)ラセーシュヴァラ派 (b)アーガマ派 (イ) シヴァ・シッダーンタ派 (ロ)タミルのシヴァ派 (ハ)カシュミールのシヴァ派 (ニ)ヴィーラシヴァ派(リンガーヤット派) (c)其他の小分派
     3 シャークタ派 性力崇拜の發達 聖典とその内容 分布とその影響
       左道派(ヴァーマチャーリン派) 右道派(ダクシナーチャーリン派) 誠信派
     4 サウラ派
     5 ガーナパティヤ派
     6 スマールタ派
    三、 革新思想 1 總説 2 各説
      (a)カビールとその影響 (イ)カビール派 (ロ)ダードゥー派 (ハ)ラール・ダース派 (ニ)サトナーミン派 (ホ)バーバー・ラール派 (ヘ)サード派 (ト)チャラン・ダース派 (チ)シヴァ・ナーラーヤナ派 (リ)ガリーブ・ダース派 (ヌ)ラーム・サネーハ派 (b)ブラーフマ・サマージ (c)アールヤ・サマージ
  第二章 シク教
   一、シク教略史 二、シク教の教義と教團 三、シク教の現状
  第三章 耆那教
   一、耆那教の發達 二、教義 三、聖典 四、教團 五、耆那教の改革運動 六、耆那教の現状
  第四章 佛教
   一、佛教の變遷 二、佛教の教義 三、現代印度の佛教 四、佛教の復興運動
・第二篇 外來宗教
  第一章 ゾロアスター教又はパーシー教
   一、概説 二、ゾロアスター教の改革運動 三、ゾロアスター教の現状
  第二章 囘教
   一、囘教の傳播 二、囘教と印度人 三、教團の變遷 四、印度囘教徒の現勢
  第三章 基督教
   一、基督教の傳播とその影響 二、基督教の現状
  第四章 猶太教
   一、印度の猶太教徒 二、猶太教徒の現勢
・第三篇 其他の宗教信仰
  第一章 原始部族の宗教
  第二章 新興宗教
   一、初期の運動 二、ラーマクリシュナ教會 (イ)ラーマクリシュナ・パラマハンサ (ロ)スヴァーミー・ヴィヴェーカーナンダ 三、神智教會 (イ)ブラヴァツキィ夫人とオルコット大佐 (ロ)ベザント夫人とレッドビーター 四、バーラタ・ダルマ・マハーマンダラ 五、全印度潔齋協會
  第三章 セイロン島の宗教


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