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2013/06/13

腕の古語(腕・臂・肘・肱)

昨日、大日本相撲協曾による昭和11年「相撲基本体操」のアップが完了したわけですが、その説明の中で何度も臂と肘という漢字が出て来て、読みは同じでもそれぞれ示す部位が違うのかどうかわかっていなかったのですが、調べたらどうやら同じ「ひじ」でも「臂」「肘」「肱」ではその示す部位は異なるようです。

どうせなので、腕から調べてみました。

まずは、愛用の「和漢三才図会(3)」。
この巻は経絡、支体の部が集録されています。
澤田流でお馴染みの澤田健先生絶賛の一冊。
鍼灸按摩師必携ですよね。

古事類苑:人部 一」も、人や人体部位、動作などが掲載されている巻で、手許に置いておくと便利な一冊。
古書しかないですけど。
こちらはちょっと分量が多いので、後ほど。

ザっと眺めるには、和漢三才図絵が図入りでコンパクトなのでわかりやすいです。

和漢三才図絵3 巻第十二 支体部

  1. 手(て)
    Hiji
    • 音は首(シュ)
      手〔和訓は天(テ)〕
      腕〔音は剜(ワン)〕〔和名は太太無岐(たたむき)。また宇天(うて)という〕
      臂〔音は賁(ヒ)〕
      肱〔音は觥(コウ)〕〔和名は比知(ひち)〕
      肱〔音は柱(チュウ)〕


  2. 臑(かいな)
    • 音は脳(ノウ)
      俗に加以奈(かいな)という。
      〔肱を折れば高く上がる。俗にここは力贅(ちからこぶ)という処か。〕
      『類経』には、臑は肩髆(※肩甲骨)の下の内側、腋に対する処、高く起(もりあが)って柔らかな白肉である、とある。
      肩から肘までを臑という〔長さ一尺七寸〕。
      肘から腕(うでくび)まで〔長さ一尺二寸半〕。


  3. 臂(ひじ) 肱〔同じ〕 肘(ひじしり)
    • 肘から腕までを臂という。
      また(手の陽明大腸経経穴)曲池以下を臂という。〔『論語』に「肱を曲げて枕とする」(述而)とあるのはこれである。〕
      臂の中節を肘〔足でいえば膝頭と称する処である。〕という。


  4. 腕(うで)
    • 臂と掌の交を腕という。
      『釈名』に「腕は宛である。宛屈できるという意味である」(釈形体)とある。
      掌の後の節の中を俗に腕首(うでくび)という。
      ここから中指の本節まで長さ四寸。
      手の外踝を兌骨という。

上記をザっとまとめると。

・臑(かいな):肩から肘まで。現在の肩甲骨から上腕部。
・肘(ひじ)(ひじしり):現在の上腕と前腕の間、肘関節。
・臂(ひじ):現在の肘から前腕部。

と理解してよいようです。

古事類苑を引くと、腕=宇天久比(うてくひ)=宇天(うて)=太々無岐(たたむき)=二の腕となっており。
更に、臂=比知(ひち)=多々牟岐(たたむき)とする箇所もあり、腕と臂で「たたむき」がかぶっていたりして、ちょっと混乱しながらもけっこう楽しいです。

 

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