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2011/03/30

無計画停電じゃなくて電力需要調整でなんとかなるみたいよ

「需給調整契約」というものを河野太郎さんの記事で発見。

・計画停電でいいのか
http://news.livedoor.com/article/detail/5442449/

東京電力には、大口の需要家を相手にする需給調整契約というものがある。
契約者は、電力需要が逼迫した時に、電力利用を削減する義務を負う代わりに、割引料金が適用される。

電力利用を削減する義務を前提とした電気料金割引。
なるほど、これは素晴らしい契約です。

この契約には、3種類あるそうだ。

通告後すぐに使用制限する契約(神戸製鋼所など23件)

使用制限1時間前までに通告する契約(約500件)

使用制限3時間前までに通告する契約(約700件)

三菱電機、富士通、NEC、日産、ホンダ、富士重工業、いすゞ自動車、サントリーなどもいずれかの契約をしている。

今回の地震災害でこの契約を活用しない手はないですね。

東京電力は、需給調整契約を結んでいるこれらの大口契約者に割引料金で電力を供給してきたわけだから、今回の需要調整で、まずこの契約者に対する供給抑制をしなければならないはず。

この需要調整契約をしてきた契約者に対する供給抑制がどの程度行われているのかを現時点で確認できない。

ザッとニュースを検索してみましたが、需給調整契約対象に対する電力供給制限が実施されたかどうかはちょっと不明。

・【計画停電】2回目を実行、節電を
2011年3月17日(木) 16時35分
http://response.jp/article/2011/03/17/153430.html

計画停電とは別に、「需給調整契約」を結んでいる大口顧客に対して、契約に基づく需要の抑制を依頼した。

契約を締結すると、電気料金が安くなる代わりに要請後、余り時間を待たずに、電気の供給を制限することができる。

表現がちょっと曖昧。
需要の抑制を依頼した」とあるだけで、実際に電力供給制限を実施したかどうかは明らかではないです。


河野太郎さんの記事に戻ると。

経産省は、これだけの計画停電を国民に強いておきながら、この需給調整契約は東京電力と契約者の民間契約なので、この契約に基づいた供給抑制については公表できないなどという。

需給調整契約の内容の詳細の説明すら、経産省は民間の契約だからと拒み続ける。

む~。
困ったものです。(-_- ;


ちなみに、2003年時点データですが、グリーンピースが独自に調査した需給調整契約を行っている施設のリストがありました。

・Greenpeace Japan ピークカット需給調整契約施設リスト
http://www.greenpeace.or.jp/campaign/energy/peakcut/result.html

リストはあくまで2003年当時にグリーンピースが独自に調査して明らかになったもののみ。
以下の記述が興味深いです。

東京電力によると、これまでに約3000件の契約が成立し、調整電力(ピーク時からずらしたり、減らしたりする電力)は、東京電力5月当初の7月分目標80万kWを上回る140万kWに達しているそうです(2003年7月28日現在。同社への聞き取りによる)。


また、今月3月23日に出された環境エネルギー政策研究所(ISEP)による"「無計画停電」から「戦略的エネルギーシフト」"というレポートもかなり興味深く心強いレポートです。

・「無計画停電」から「戦略的エネルギーシフト」
http://www.isep.or.jp/images/press/ISEP_Strategy110323.pdf

はじめの要旨のみ抜粋。

・【短期的な電力需給】
今春から夏の需要ピーク時(1日最大電力予想=発電端で5,755万kW)にかけて、とくに需要側への適切な措置~特に大口需要家との需給調整契約の戦略的活用~を行えば、短期的にも無計画な「計画停電」を実施しなくても、十分に対応可能であることが明らかになった。

・【中長期的なエネルギーシフト】
地域分散型の自然エネルギーを中心とするエネルギー政策に転換すれば、短期的には震災復興経済の柱となるだけでなく、中長期的には自然エネルギーを2020年に電力の20%・2050年には100%を目指し、電力安定供給・エネルギー自給・温暖化対策の柱とする大胆かつ戦略的なエネルギーシフトができる。

東京電力では現在、予測される電力需要をいかに満たすかを中心に腐心しているようですが、今ある電力供給力を如何に工夫(節電)して使っていくかを中心に考えた方がよいですよね。
世界は、特に日本は、原子力のリスクがどんなものなのか、またまた確認したわけですし。
その方が自然エネルギーを主体とした未来を描きやすいです。

兎にも角にも、いい加減、いち企業にお任せじゃなくて、なんとか政府主導で、この危機を明るい未来(少なくてもそう期待できるもの)に変えて欲しいものです。

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コメント

電力需要調整って、総量規制みたいなものでしたっけ?
これは、政府が各事業に話を持って行って、調整して行うのよね。
たしか昔にも実地していたはず。

幾ら民間契約とはいえ、政府が動かなければ無理です。(^^)v

投稿: 那夢 | 2011/03/30 17:21

んと、確か総量規制は基本的には強制力のないお願いみたいなものだったかな。
でも、規制を越えた場合はペナルティーを課すとかも検討してた(る?)みたい。
たぶん、いまだに検討中だと思うけど。

需給調整契約は、

・電力需要が逼迫した時に電力利用を削減する義務を負う

ことを前提にした料金割引特典付き「契約」だから。
本来的にはブリブリに強制力のあるものだよね。

投稿: puru | 2011/03/30 18:28

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