指もみやゆらしで、いったんゆれはじめたら、後はリラックスして相手のゆれについていきます。
操作的、強制的にゆらすにはある一定の力が必要ですが、相手のゆれに寄り添うようについていく時には、力はほとんど必要ありません。
また、ゆれを意図的にコントロールする必要もありません。
意識は、時々自分自身の身体各部に無駄な緊張がないかどうかチェックする以外は、「ゆれを眺めている」状態にとどまれます。
相手の体とゆれがチューニングしたら、自分自身の体という「場」に働いている感覚を眺めます。
指もみをしている最中、ぼくは目を閉じているので、たいていの場合、下図のような感じで自分の体やゆれを眺めはじめています。
(感覚の視覚的イメージ)
体表面のゆれや波紋が主体で、特に身体内外に感覚の流れはありません。
この状態で相手の体のゆれにチューニングしていき、また、自分自身の無駄な力みを抜いていきます。
共振が徐々に深まってくると、ゆれの中にあるエネルギー状態が少し明らかになってきます。
この、身体という場に働く感覚やエネルギーは、東洋医学で用いる概念「五行」を参考にするとわかりやすいと思うので、少しだけ。
(※ここで使っている"エネルギー"という言葉は、"感覚の動き"や"感覚の流れ"、"感覚の方向性"という意味で使っています)
五行の木・火・土・金・水は、春・夏・土用・秋・冬に対応しますから、そのエネルギー状態は感覚的にわかりやすいのではないかと思います。
・春に対応する木は、場の内から外へとエネルギーが動いている状態。
・夏に対応する火は、場からエネルギーが大きく拡がっている状態。
・土用に対応する土は、「場」そのものを現します。
・秋に対応する金は、空間から場にエネルギーが吸収され、収縮していく状態。
・冬に対応する水は、場の内部にエネルギーが集まり胎養している状態。
土(場)に働いているエネルギーには四つの状態がある、とわかると思います。
ゆれで感じるエネルギーも、この四つを想定しておけばわかりやすいです。
ただ、極端な例は別にして、このエネルギー状態は客観的にハッキリとしたものではなく、多分に漠とした感覚的なものです。
相手の人や相手の体のゆれ、状態を感覚的に理解するための、(時には強力ですが)多くの場合は補助的ものだということにしておきましょう。
「私にはこう感じられた」程度で、この感覚をもって相手の人や体を診断や評価はできません。
また、エネルギー状態がハッキリと五行に当てはまる場合も少なく、ふたつの状態が共存していたり、強さもまとっているムードも様々です。
次回は、いろいろな例、状態を絵で表現してみようかと思っています。
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