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2009/07/05

拡張されたマッサージ師の感覚

「脳の中の身体地図」を読み始めると、最初の「はじめに」から引き込まれてしまいます。


身体を取り巻く、腕が届く範囲のこの目に見えない空間体積を、神経科学者たちはペリパーソナル・スペース(身体近接空間)と呼んでいるが、これはあなたの一部である。
あなたの一部というのは、メタファーではなく、最近発見された生理学的事実だ。
脳は特殊なマッピング手法によって、この空間を四肢や胴体に追加する。
おぼろげに感じられるもう一枚の皮膚のように、空間をすっぽりと身にまとうのである。

……略……

あなたが車を運転するときもパーソナル・スペースは広がって、フロント・フェンダーからリヤ・フェンダーまで、左のドアから右のドアまで、タイヤから屋根まで、車を丸ごと取り込んでしまう。
だから運転中は、サンダル履きで歩いているように道路の質感を感じ取れる。

……略……

ナイフとフォークを使って食事をするときは、その周囲にまでペリパーソナル・スペースが拡大する。
普通は指先までの空間しか表象しない脳細胞が、ナイフとフォークに沿って注意の場を延長し、あなたの一部とみなす。
実際には二〇センチもない無機質な金属に触れているだけなのに、切り分けている食べ物の質感や形を指で直接味わえる理由はここにある。


「なるほど!」と感覚的に納得してしまう解説。
感覚が車全体にまで拡張し、路面の感触やスピード感、距離感などを把握しているあの感じ。
箸で食べ物を挟んだときの感触。
マッサージで患者さんの体に触れている時の感触も、脳がマッピングしている、拡張されたペリパーソナル・スペースなのだとすれば、とてもわかりやすくなります。

例えば、はじめて間もないまだ不慣れなマッサージ師の、相手の体へと拡張されている感覚、ペリパーソナル・スペースは、接触している部分のみに限定された薄い感覚なのだと思います。
触れて揉んでいる部分だけの感触。

 ※(下図は7/7に書き直しました。が、それでもうまく描けていません。orz)


それに対して、ある程度慣れたマッサージ師のそれは経験により培われ、相手の身体内部や接触している部分から広範囲に密に拡張された感覚、空間なのだと思います。



例えば、背中を揉んでいる時は、その上下に走行する筋肉全体の緊張度や感触が把握され、それと共に背骨の弾力やしなり具合も感じ取られ、意識の向け方次第では背骨のお腹側にある深層筋の感触、お腹の表層筋の緊張度まで把握出来ます。
(うまく図解出来ませんでしたが (^^ゞ)

拡張されたペリパーソナル・スペース、身体近接空間という概念を用いると、今まで難しかった手技上の感覚的説明がもっとしやすくなるかも知れません。

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コメント

面白そう~
早速、図書館に予約っと! (^^)v

投稿: 那夢 | 2009/07/05 23:38

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