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2006/03/16

Winnyとネットと社会

ここのところ、Winnyを介した情報流出事件が多発していますね。
昨日(15日)安部官房長官が記者会見で
「情報漏えいを防ぐ最も確実な対策は,パソコンでWinnyを使わないこと。
この点について,私からも国民のみなさんにお願いしたいと考えている」
と発言。
同日、内閣官房情報セキュリティセンターでも注意を呼びかけるページが。
Winnyを介して感染するコンピュータウイルスによる情報流出対策について

それにしてもその場しのぎ的発言、注意です。
主にWinnyを通して感染、情報流出を招くAntinnyウィルスですが、新種や亜種が存在します。
・キンタマWinnyウィルス(通称キンタマ)
・仁義なきキンタマ新ウイルス「仁義なきキンタマ」まとめページ(仮)
・山田ウィルスkawaisosu@Wiki - 山田ウィルスとは?
・山田オルタナティブ山田オルタナティブ(´・ω・)カワイソス @まとめWiki

Winnyをインストール、稼働していなくても、独自にHTTPサーバを立ち上げ全世界に自分のハードディスクの中身を公開するという山田オルタナティブの感染が確認されている現状。
マスコミや官房までもが「Winnyを使わないように」的発言だけではおそまつ過ぎるでしょう。
Winnyが存在しないパソコンでも感染しているのですから。

ちなみに、Antinnyに感染しているかどうか心配な方は、ネットエージェントさんから「Antinny発覚」という簡易調査ソフトが無償提供されているので、ダウンロードして検査するのが良いかもです。

★「Antinny発覚」:簡易調査ソフト

思うのですが。
今のWinny問題やAntinnyが猛威を奮っている状況は、単にインターネットを象徴しているだけのような気がします。
そもそもインターネットに接続しそれを利用するという行為は、自らウィルスやスパイウェア、情報流出の危険の中に飛び込んでいくという行為な訳であり。
必然的に強く自己責任を促される行為です。
アンチウィルス、アンチスパイウェア、ファイアーウォールの導入は最低限行うべき常識です。
最低限これだけの対策をしておくだけで、現在のWinnyにまつわる事件は数分の一に減っているはずです。
もちろんアンチウィルスソフトによってはAntinnyへの対応が遅い、または未だ対応していないものもあるようですが、これらの導入&アップデートが常識となっていれば、のほほんと脳天気にウィルスに感染することは激減するでしょう。

というか、インターネットへの接続が前提になっているパソコンの販売を、家電同様の安易な販売形態を取っているメーカー自体にも責任の一端があると言えるかも知れません。
また、単にWinnyの使用を控えることを発言する日本国政府ですが、それ以前にパソコンやインターネット使用におけるセキュリティ対策を強く訴えかけるべきでしょう。

Winny制作者が「Winnyはある程度のスキルを持つ人が対象のソフトであり、今のようなAntinny感染、情報流出の多発は想定していなかった」といった旨の発言をしていたのをどこかで読んだのですが、ホントそう思います。
Winnyの解説ページを見てみると、Winny利用に際しては。
まず自分のパソコンのローカルIPアドレスをデフォルト(初期設定)では自動取得になっている設定を固定IPアドレスに変更し、なおかつADSLルータでポートフォワード設定(Winnyで使用するポートを固定IPアドレスに関連づける)をしなくてはいけないのですが。
そもそも、ローカルIPアドレスを固定IPにし、なおかつポートフォワード設定まで出来るスキルを持つ人々が、何故にセキュリティ対策には脳天気でいられたのか。
感染、情報流出報告を見る限り、それはかなりの数に上る訳で。
不思議です。

インターネットは、ネットワークが網の目のように張り巡らされて各プロバイダ同士が縦横に接続の手を繋ぎ合い、中央管理が存在しない自由なネットワークです。
中央管理が存在しないので、ネットワークのどこかが機能不全に陥っても、ネットワーク全体にはほとんど影響せずに全体の情報通信が行われます。
また、中央管理が存在しないことは情報やデータの検閲、統制が出来ないことでもあり、それこそがインターネットの自由さと利便性、そして同様に危険性をも生みだしています。
そして、Winnyはこのようなインターネット自体の自由なネットワーク機構を活かしたP2P(ピア・ツー・ピア)ソフトです。
中央サーバを介さずに各パソコン同士がWinnyを介して接続し、データのやり取りをする。

思ってみれば。
ビデオデッキの普及は、お兄さんやおぢさんたちがえっちなビデオを見たいと欲したが為に、その衝動が故に一気に普及したと聞きます。
機能や画質ではベータ形式の方が勝っていたのに、VHS形式がベータ形式に打ち勝ち生き残った一番の理由は、えっちなビデオが豊富にあったからだ、とも。
インターネットやパソコンが急激に普及したのにも、似たような原因があるのではないかと思います。
はじめてインターネットに接続したお兄さんやおぢさんたちが、必ずすることは。
えっちなサイトを見ること。
はい、もちろんぼくも見ましたとも。
この「むふふ」「うひひ」と思うような衝動は、善し悪しは別にして、事実多くの人の中に存在するものだと思います。
自由に好きな時にインターネットを介して「むふふ」「うひひ」気分を満喫し。
その内に好きな時に自由に好みのデジタルデータをダウンロードしはじめる人々が現れ。
そのデジタルデータが音楽であったり映画であったり、ソフトウェアであったり。
たとえそれが違法行為であったとしても、インターネットに接続すればそれらを自由にダウンロード出来る状況が目の前にあれば。
思わず「むふふ」「うひひ」気分を満足させたいと思う人々は絶えないのかも知れません。

実際、Winnyに限らずBitTorrent等、P2Pソフトはかなりの数存在し、海外でも日本でも違法デジタルデータをP2Pソフト(またはそれに類するもの)を介して公開し検挙された例は、過去から現在に至るまで途切れることなくコンスタントに見られるようです。
デジタルデータは、映画やテレビ番組、画像、テキスト、音楽、パソコンソフト等多岐に渡りますが。
インターネット社会になることは、デジタルデータに出来るものはもはや著作権という囲いだけでは管理し切れずに、ある量の違法流通は必然的についてまわるものなのかも知れません。

デジタルデータ、著作権、知的財産、特許、既得権益、資本主義、、、、、。
何となく、今まではこれらの言葉を囲んでいた鉄の箱に、隙間が出来たような、そんなイメージが浮かんでみたり。

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